すごく似ている二つの職業
パーソナルスタイリストとよく間違われる専門サービスとして、「イメージコンサルタント」があります。
この二つの違いは非常に微妙なところで、実際のところ、お願いできる仕事はだいぶ重複するはずです。
例えば、カラー診断してその人に似合う色を選ぶのは、イメージコンサルタント寄りのスキルですが、多くのパーソナルスタイリストもカラー診断をサービスとして提供しています。
一方、服を選ぶという作業は、スタイリスト寄りですが、イメージコンサルタントで服選びまでアドバイスしてくれる人もいます。
では何がどう違うのか。
イメージコンサルタントはビジネス寄りである一方、パーソナルスタイリストはカジュアル寄りという言い方はできそうです。
個人的なイメージですが、
面接、記者会見、プレゼンなど、オフィシャルで、多くの人の前に立つ状況にふさわしい外見を考え、助言をくれるのがイメージコンサルタント、
パーティ、デート、職場など、どちらかと言えばプライベートな、日常的な状況にふさわしい外見を実現してくれるのがパーソナルスタイリスト、という印象はあります(あくまで傾向として)。
プロセスのどこを重視するかがポイント
ここでちょっと切り口を変えて、「プロのアドバイスを受けた上で人前に出る」というプロセスを分解して考えてみましょう。
(1)カウンセリング
- クライアントの目的・状況の理解
- ゴール(目指すイメージ)の設定
(2)診断
- サイズの把握
- 似合うカラー診断
(3)服装(ワードローブ)の検討
- 具体的なファッションアイテムの提案
- 試着・購入
(4)身だしなみ(グルーミング)の検討
- 髪型
- スキンケア
(5)振る舞い方の訓練
- 笑顔の作り方
- ジェスチャーの改善
- プロフィール写真の撮影
で、このプロセスの中で、どこに重点を置くかで両者の違いが出てくると考えています。
パーソナルスタイリストの得意分野は、(1)〜(3)で、特に(3)の実践部分に強みがあります。
いっぽう、イメージコンサルタントは(1)〜(5)まで行い、その中でも(2)や(5)で価値を出す印象があります。
ポイントはやはり(3)の服選び部分です。
ここってたぶんすごく大変なんですよ。とくにカジュアル対応しようとすると、扱う情報(販売している店舗とか、在庫状況とか、流行とか)が多くなってしまうので。なので、イメージコンサルタントは、(3)の部分の仕事は一定の共通ルールのあるビジネススタイリングやドレスコードの話題にとどめ、他の領域で価値を出そうとするのではないかと。
いまあなたが、服選びに自信がなく、どちらを頼むか悩んでいるなら、私はパーソナルスタイリストを薦めます。目的に対してすぐにわかりやすく結果が出ますし、実践的です。
いっぽう、あなた自身が、買い物経験が豊富で、アイテム選びに自信があるなら、イメージコンサルタントから、服選び以外の範囲で高度なアドバイスを受けた方がいいんではないでしょうか。