評価:☆☆☆
勉強好き、納得したい男性向けのスーツ知識本として非常にオススメです。
男性って、なにかとマニアックに行くじゃないですか。世の中の趣味って、知識があるから楽しめる、という要素が大きいと思うので、服に関しても知識が増えてきたら、意外と楽しめるんじゃないかと(中途半端な知識をひけらかして面倒くさい人もいる、ということは自戒も含めて認識してますが・・・)。
松屋銀座のバイヤーという肩書きを持つ宮崎俊一さんの本です。
この本は、ある程度「定番」「正解」のある、男性のビジネススタイリングをテーマに、大事なルールを身につけることで、服選びを頭脳ゲームにしよう、というコンセプトの本です。内容は充実していて、かつ読みやすく説得力の高い文章です。
- これだけ読めば、あなたも明日から「スーツ通」(試着の重要性と、チェックすべきポイント)
- よい服を見極めるには、コツがある(スーツ自体の品質の良し悪しを判断する方法)
- これだけあれば・・・ワードローブの基本を押さえる(最低限のアイテムと、お直しの方法)
- スーツは着こなしてこそ、個性が発揮される(各アイテムの組み合わせとドレスコードとの関係)
- スーパークールビズが日本のドレスコードを破壊する?(基準・ルールが曖昧なクールビズにどう対応するか)
- いいものを適正価格で買ったら、長く使おう(お手入れの方法)
高級百貨店のバイヤーさんという、メーカーから、販売の現場までを知っている方が書いているので、合わせ方中心のスタイリストさんの本よりも、より「服そのもの」の話題が豊富です。
前半に書いてあるような知識を持ってお店に行けば(多少うるさがられるかも知れませんが)、店員さんやスタイリストさんとの接点というか、共通言語をもてるようになってくるとおもいます。
あと、オーダースーツを検討する場合にも、仕立て屋さんとの会話で、「何を質問されているか」がわかるようになってくるはずです。
クールビズに対する考え方とか、着こなしの方法とか、いちいち真っ当な姿勢を感じます。一度この方からスーツ買ってみたいと思わせる、良書だと思います。